この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。
近鉄が2020年に導入を予定している新たな名阪特急の概要が発表されました。
先頭、後尾となる車両は展望仕様でハイグレード座席、
中間車はレギュラー仕様ながらハイグレードと共に
全席にバックシェルを設けたゆとりの設計でございます。
時間に余裕があるならば新幹線より近鉄に
乗りたいと思わせる、魅力的な設えでございます。
全国的に見ても、鉄道業界が大きく躍進しそうな2020年。
その先にある私達の生活はどうなるのかも、
今から見据えていかなければなりませんね。
さて、本日の更新は、2017年の2月から
草津線沿線の利用促進を図る目的で実施されて
おります忍者ラッピング113系、その名も
SHINOBIーTRAINのご紹介でございます。
滋賀県と沿線6市町が作るプロジェクトチームに
JR西日本が協力する形で、滋賀県内では初となる
フルラッピング編成の車両が運行される事となりました。
ただし、ラッピングが施された編成は
吹田総合車両所京都支所、俗にいうムコソの
所属編成でございまして、他の113系と共通の運用に
就いております。
つまり、運用によっては草津線を走ったり
走らなかったりという状況でございます。
わざわざ狙って撮影するにはどの運用に
充当されているのかを把握する必要があるのが
面倒なのでございます。
そんな訳で今まで敢えて狙った撮影は
しておりませんでしたが、この日は前日に
303運用に就いていた事が判っておりました。
では翌日であるこの日は304運用に
就いているハズ、と踏んで山科駅で待っておりますと、
案の定、やって来たのがコチラ。
2017-12-17 113系L6編成 山科
黒字に金銀の図案が散りばめられた
シックなデザインのラッピングが特徴でございます
この編成。
狙い通りの304運用で撮影する事が出来ました。
304運用は日中、湖西線を往復するので
東海道本線と分岐するここ山科駅でまずは
撮影いたします。
湖西線の下りとなる列車は沿線で撮影するとなると
逆光でございますので、背景が山で絵にしやすいと
判断しての山科駅エキセンを選択致しました。
山科停車中の編成を後打ちしようとも
思ったのですが、東海道本線の下り普電が
こちら側のホームへ入ってきましたので断念。
折り返しはお手軽に京都駅での入線を狙います。
2017-12-17 113系L6編成 京都
編成の図案は左右対称だと思っていたのですが、
前後を見比べてみると微妙にデザインが違います。
東京方の先頭車は海側、山側共に忍者が抜刀しようと
している図案なのですが、下関方の先頭車は黄色い忍者が
謎ポーズを取っておりました。
2017-12-17 113系L6編成 京都
引いた構図でもう1カット。
留置線の信号機がスカートに
引っ掛かってしまいました。
なぜ折り返しを京都駅で狙ったかと申しますと、
理由は2つございました。
一つはこの編成の車内にも、ご紹介すべき点が
ございましたので再度折り返しの為に
長時間停車する京都駅にて、じっくりと
車内を観察したいが為でございました。
2017-12-17 113系L6編成先頭車側面 京都
東京方先頭車の側面を乗務員さんの姿と共に。
車内でデジ一をぶん回すのは、流石に
他の乗客へのご迷惑となるかと思いまして、
ここからはスマホによる撮影とさせて
いただきます。
しかも逆光でございますので、それなりの絵と
なってしまいますがご容赦ください。
2017-12-17 113系L6編成中間車側面 京都
側面の図案を一つずつ拾っていくと膨大な
データとなってしまいますので、簡単に
ダイジェストでお届けさせていただきます。
こちらは中間車側面部の図案でございます。
逆立ち忍者に目が行きますが、右下や
忍者の左に小さく書かれた「忍」の文字が
実は凝ったデザインなのも面白い部分だったり致します。
窓の間には象形文字の様な図案が描かれておりますが、
これについては浅学な私にはさっぱり判りませんでした。
2017-12-17 113系L6編成先頭車側面 京都
下関方先頭車のトイレ付近に描かれているのは
二刀を持ってハイキックを決める
忍者の姿でございます。
乗車前に忍者ポーズで記念撮影されていらっしゃる美女を
記念撮影してみました。
忍者のポーズが様々で見ていて楽しいのですが、
それだけでは単調になる所を漫画の効果線の様に
風を図案化してまとわせる事でスピード感をも
演出している点も興味深いですね。
2017-12-17 路線図 113系L6編成車内客用扉上部
車内にお邪魔致します。
草津線の路線図が掲示されておりましたが、ご覧の様な
凝ったデザインとなっておりました。
こうしてみると、柘植駅のある伊賀と、
甲賀って隣接しているのだという事が
よく判りますね。
戦国時代には両者が陣取りで争ったのでしたか。
伊賀の忍者屋敷やコスプレイベントは 、
関西ではポピュラーな話題として
ニュースなどでも目に致しますが
近年は甲賀の方も忍者関連の地域活性化策を
多く打ち出しております。
甲賀で喫茶店を営む友人もお土産品に
くノいちコーヒーなるブランドを立ち上げて
販売しておりました。
もし高速のSAなどでお見かけ致しましたら
ご購入いただけると、友人も喜んでくれると
思いますのでよろしくお願いいたします。
2017-12-17 中吊り広告 113系L6編成車内
中吊り広告にもコダワリが見られます。
座席や内壁などには装飾もなく、
忍者らしさは広告類だけでございました。
ですが、その広告類がすごいのです。
2017-12-17 中吊り広告 113系L6編成車内
全ての中吊り広告はほぼ同一のデザインとなっているのですが、
それぞれ微妙に異なっておりまして、忍者の姿は勿論の事、
手裏剣の形状も一列ずつ異なっている点など、コダワリの強さを
窺い知れます。
2019年初頭までの運行という事で、
今しばらくは楽しめる忍者ラッピングですが、
行政が主体となって行っているキャンペーンですので、
忍者グッズなどが購入出来たり、忍者イベントが
車内で行われたりは致しておりません。
折角ですのでそういったイベントも定期的に
実施して知名度と売上を上昇させるような
試みなんかも面白いのではないか、と
つい考えてしまいます…
現職の滋賀県知事が元JR西日本の運転士さんですので、
鉄道×地域振興といった企画は今のうちにドンドンと
盛り上げてもらいたいと思ってしまうのでございます。
ちなみに、京都駅で撮影するに至ったもう一つの理由は、
桂川駅へ通達351のネタ撮影に赴く為でございました。
間に合って良かった…
それでは、
この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!