この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。
日本人はレア、貴重、限定、という謳い文句に弱い、
なんて話を耳にした事がございます。
私としましては特にその様な文言に踊らされる事は
無いと自負しており、内容と価格に見合っていれば
定番品だろうと限定品だろうと気にせずに購入して
おります。
所で、鉄道会社が運行する列車には
大きく分けますと2種類ございます。
鉄道会社が収益を上げる営業列車と、収益には
直接関係の無い事業用列車でございます。
貨物列車でさえ、荷を運ぶ営業列車とそれ以外に
分けられるのでございます。
回送や配給、試運転といった種別から工事臨時列車、
通称工臨と呼ばれます列車まで、何故かこの手の
事業用列車にはとても魅力を感じるのでございます。
あ、これもレア、貴重、限定になるのでしょうか…
さて、今回の更新は先日撮影しておりました
敦賀のEF81、通称パイチがロンチキを牽引する
稀有な機会でございました。
2019-05-29 工9588列車 桂川ー向日町
EF81 113が牽引するロンチキでございます。
このスジは早朝に向日町へ戻って来るのですが
冬場は陽が足りず、今の時期はお天気だと側面が
真っ黒な影に沈みます。
そんな難しいスジですが、この日は運よく
曇天でございまして、その癖そこそこの露出が
取れまして有難い撮影となりました。
2019-05-29 1053列車 桂川ー向日町
練習にして本番を待ちます。
EF81が牽引しますロンチキ、実は撮影のチャンスは
これまで何度もいただいていたのですが、その度に
不運が重なり涙を飲む事になっておりました。
今回は度重なる雪辱を晴らすべく、お天気も有難い
曇り空ですし気合十分に参戦を果たしました。
上流数か所に待機する鉄仲間さん達から、SNSへ
相次いで通過報告をいただきます。
京都駅を通過しました、とお世話になっております
ブログ友さんからの通信が来て少ししますと、
桂川駅の接近灯が点滅を始めました。
カメラの設定を確認し、構図を組んでピントを合わせ
待っておりますと、今度は内側線の接近灯までが
点灯し始めました。
内側線は普電ですから、桂川駅へ停車するはず、
併走されて被る、なんて事は無いだろうと
焦る気持ちを何とか落ち着けます。
しかしながらカーブを抜けて先に顔を出したのは
内側線の普電でございました。
しかも接近灯が点滅しているにもかかわらず一向に
パイチ工臨が姿を見せません…
普電は乗客を乗せ、そろそろ発車しそうな
挙動に思えます。
普電が発車してしまえば被り撃沈が確定となります。
2019-05-29 工9588列車 桂川ー向日町
引いた構図でもう一度。
結果として無事、普電をかわして
そこそこに明るい曇天で、パイチが牽引し、
機次位にエプロンが付くロンチキ編成という完璧な
条件をクリアしての撮影、感無量でございました。
2019-05-29 工9588列車 桂川ー向日町
引いてみたものの、3写目はアウト!でございます。
この区間、下り外側線と内側線の間に打たれます
杭が写画を限定しております。
編成は抜けても杭が面に掛かりますと、私的には
イケてない写真となってしまいますので
この写真は残念ながら表題には据えられません。
2019-05-29 工9588列車 桂川ー向日町(後打ち)
オマケ。
ロンチキ12両の長編成でございますので
釜が見切れてしまいました…
現状では1両きりとなりましたパイチの活躍、
今後も可能な限り見届けていきたいと思います。
あ、パイチもレア、貴重、限定っぽいですよね…
それでは、
この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!