この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。
駅メロ、なる言葉がございます。
駅のメロディという意味なのでしょうそれは、昭和の
鉄道では笛やベルだった発車の合図や入線の警報音、
各種案内のチャイム等を指しております。
駅で撮影する際などは、列車が来るまでの間に
何度も耳にする為、普段利用しない駅なのに
駅メロを覚えてしまう事もございます。
闇鉄で利用する島本駅の接近メロディや
一層覚えやすくもあります。
そんな、今の世に広がる駅メロですが国鉄時代の
列車にも印象的なメロディがございます。
優等列車の始発、終着時に流れますオルゴールの
音色は貧乏学生時代に各地を旅した時の記憶が
まざまざと蘇る、ワタクシの思い出でもあります。
今でも、自動車で遠方から帰ってきた時などには
『運転、お疲れさまでした。
間もなく、自宅、自宅でございます』と脳内車掌が
案内する際にハイケンスのセレナーデが聞こえます。
さて、今回の更新は関西発として随分と久しぶりに
登場した夜行列車となります、WE銀河が約4ヶ月の
繰り越しを経てようやく営業運転につきましたので
撮影しておりますご報告となります。
出雲市までの往復仕業を終えて、寝ぐらとなります
向日町へと向かうWE銀河を捉えました。
初列車という事で、往路の11日夜は始発の京都駅で
ホームへの入場規制があったとか、大阪駅でも
非常ボタンが押されたりといった事があったそうで
大変活況な様相を呈しております。
かつては東京と大阪を結ぶ寝台急行列車であった
銀河の名を冠しますこの列車、ワタクシも実は
運行初日に夜汽車の雰囲気を出せないモノかと
闇鉄で撮影に挑んでおりました。
ダメでした…
銀河の下り列車を狙うポイントは駅撮りであれば
幾つかあるのですが、どうしても沿線の闇鉄で
仕留めてみたくて、それならばここが最適、と
布陣致しました。
意外と似た考えの方がいらっしゃるのか、ここへは
ワタクシ以外にも4、5名ほどの鉄さんがいらっしゃり
出雲市へと走り去る列車を見送りました。
踏切のライトを使って、後尾のシルエットを
浮かび上がらせてみました。
車内には女性の姿も写っております。
そりゃ、何も一番列車だからって
乗客がむさい男ばかりとは限りませんよね。
以前に乗車した格安深夜バスでも、女性客は一定数が
いらっしゃいました事から、夜行便の女性利用にも
昔ほどの忌避感が無いのかも知れません。
お化粧とか考えますと女性に不利な気も致しますが
案外アメニティなども充実しているのでしょうか。
表題から引いた構図でもう一度。
背後の天王山に雨霧残る空模様の早朝、大役果たした
スター列車が車庫へと向かいます。
この場所ですと、お天気だと影落ちの関係から
こんな空でないと編成写真としては向きません。
晴れた日用の撮影場所バージョンも、今後は
レパートリーに加えなければなりませんね。
オマケ。
バックショットで初の営業後列車を見送ります。
運行初日のWE銀河では乗客から車内の模様が
SNSで多数、発信されておりました。
座席車は予想通り、長時間移動の際には厳しそうとか
簡易寝台はちょっといいかも…なんて事を考えつつ
拝見しておりますと、チャイムにハイケンスが流れた
という投稿を見掛けました。
夜行列車に似合わない車種ながら、見事に転生し
新たな境地を切り開くWE銀河。
そんな車内に響くのが郷愁誘うあのメロディというのが
心憎い演出だなぁ、と感じ入った次第でございます。
それでは、
この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!