この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。
初めてでございました。
ワタクシ、小さな時分から関西には大きな地震など
来ないと思っておりましたもので、学生時代に
生まれて初めて巨大地震を体験したのでございます。
阪神・淡路大震災では神戸を中心に多くの方が
被災される痛ましい災害となりました。
当時、ワタクシの実家が丁度建替え中でして
仮住まいに近所の木造で古い安アパートへ
家族で居を移しておりました。
ですからただでさえ類を見ない震度7だかの揺れが
この世の終わりが来たかの様に感じられ、恐怖を
覚えたものでございます。
巨大地震を経験していない我が子達にもあの震災を
経験したものの責務として、ビデオや体験談を
何度も聞かせて地震の怖さを教え育てております。
おかげ様で高校生の今でも、震度1とか2程度の
揺れでさえぎゃー地震来た!怖い〜っ!!と
半泣きになって固まってしまいます。
…育て方間違えたかなぁ。
さて、今回の更新は先日撮影しておりました
阪急5100系の試運転についてのご報告となります。
この日は午後に、正雀工場で検査を終えた編成が
正雀と桂を往復する試運転があるよ、と
教えていただきました。
往路はお仕事の都合で間に合いませんでしたので
復路のみ、ギリギリ10分前くらいにショバへと
たどり着く事が出来ました。
段々と陽が冬光線へと変わりまして、樹木の影が
線路へ近づいて参りました午後、京都線では
見慣れない8連の5100系が駆け抜けて行きます。
5100系と申しますと、拙ブログでは能勢電での
撮影にて2連や4連を仕留めておりますが、阪急に
所属する8連の撮影はこれが初めてでございます。
恒例の練習電。
特急運用に就く9300系でございます。
どうしても屋根上の出っ張りがクリームを載せた様に
見えてしまい、ケーキが食べたくなる姿だと
思うのでございます。
いや、そんな感性アンタだけやで、と
言われそうですが。
続いては準急運用で走ります新鋭1300系を。
手前の線路は既に樹木の影に侵食され、奥の線路へも
ヒタヒタと長い触手を伸ばしております。
写真で見ている限りは余り気にならないかも
知れませんが、ショバに居るワタクシは内心で
ヒヤヒヤとしておりました。
2本目の特急がやって来ました。
このすぐ後が本番となります。
何とか影を振り切れた、と安堵する
瞬間でもありました。
今回の〆。
表題から引いた構図でもう一度、でございます。
赤幕の試運転を掲げて、ヘッドライトと種別灯が
フル点灯と、嬉しい姿を見せてくれました。
この5100系、阪急初の冷房完備で落成した
量産形式だそうでして、非冷房の5000系をベースに
冷房を載せた試作形の5200系を原型として
1970年代に誕生した古参形式となります。
だからなのでしょう、今回が5100系最後の
検査出場だという話も聞こえて参ります。
また、5100系は阪急で初めて下枠交差型のパンタを
採用した形式でもあるそうでございます。
でもこの編成、パンダだけ今風な形状で少しばかり
違和感を感じます。
実は5128編成は、阪神・淡路大震災で被災し
修理する際にパンタをシングルアームへ換装した
歴史の生き証人な姿なのでございます。
当時は阪急神戸線も甚大な被害を被りましたから
生き抜いてくれた!という感慨も
感じる所でございます。
古い車両の撮影は
それだけで何だか得をした気分にさせられる
そんな魅力もあると思う今日この頃でございます。
それでは、
この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!