写真は鉄で出来ている。

撮らない豚はただの豚だ

第1704列車 「 朝陽を浴びる北九州の国鉄キハを狙う 2021・GW 日田彦山線紀行その1 」

この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。



ワタクシが学生の頃、JRには

国鉄時代から引き継ぎました周遊券

いう切符がありました。


この切符、周遊エリアが指定されて

そのエリアまでの往復乗車券と、

エリア内の特急・急行自由席が乗降り

し放題という優れものでございます。


更に当時は学割で安く購入出来ました

事もあって、長期休みを利用して

各地へ撮影ツアーに出かけました。


特に九州地区は周遊エリアが多岐に

渡り、久大本線での湯布院界隈やら

早岐、長崎辺りにはよく足を運び

普通客レやブルトレ撮影をしました。


そんな九州も今では遠くなりにけり。


撮影に行きたくても気軽に出向ける

距離ではありません。


長い事、ご無沙汰となりました。



さて、今回の更新は遠征最終日、

様々な要因を考慮した末に思い切って

九州へ向かったご報告となります。

 

5/4の山口は午前は快晴ながら午後は

下り坂となる天気予報でございます。


山口線は午前曇り、午後快晴が撮影に

望ましいお天気ですから、真逆となり

好条件とは参りません。


5/3に既に大勝利な撮影が出来ました

我々としましても、ここで無理に

やまぐち号撮影に拘らず別の被写体を

求める事に致しました。


そこで合議の末、九州へ足を伸ばして

みよう、という事になりました。


九州の玄関口となる小倉から

大分方面の内陸部へ伸びます

日田彦山線で走ります国鉄キハを、

先ずは手始めに狙う事と決めます。


この時点まで、まさかこの遠征で

九州上陸を果たす事になるとは考えて

居なかった、行き当たりばったりな

計画でございます。


ワタクシにとりましては20年ぶりの

九州撮り鉄となりました。


前夜にそう取り決めまして、朝イチで

宇部新川を出立し山陽道中国道

通って関門大橋を渡ります。


高速道の海峡越えはトンネルじゃなく

橋なんですね。


小一時間ほどのドライブで北九州へ

入りまして、当たりを付けた撮影地に

近いICを降り、線路傍へと車を

走らせました。



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2021-05-04 キハ147-54+キハ147-1069

呼野-石原町を走ります小倉行きの

列車がこの日最初の獲物となります。


白地に青ラインの鮮やかな色合いが

素敵な九州の国鉄車両。


見た目はタラコ色と変わらないキハ47

ですが、実は独自にエンジンを換装し

その形式はキハ147形となります。


この辺りは直方車両センターに

所属するキハ40系列が運用に就きます

国鉄キハ天国でございます。


来る列車全てが格好の被写体、という

訳ですから、本数こそ少ないものの

効率を重視した撮影を心がけます。



撮影地はロケハン無しの適当な予測で

訪問してみたのですが、残念。


木の影が車両に掛かってしまいます。


 

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2021-05-04 キハ147-1033+キハ147-91

同じ場所から、間髪いれずに来ました

対向の田川後藤寺行きも仕留めます。 


こちらは車体に沿線のケーブル影が

落ちまして、これまた残念な出来に。



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2021-05-04 キハ147-1033+キハ147-91

更にレンズを引きますと、洗濯物の

シーツや右上にケーブルがインして

列車以外の主張が賑やかとなります。


結局碌な撮影が出来ませんでした。


ここは駄目だぁ、と二人してこれ以上

この場に滞在するのは諦め、次の撮影

候補地を目指す事に致しました。


候補地と申しましても、やはり

行き当たりばったりな感じですが。



この日田彦山線を事前に調べてみた所

小倉から石原町までは、北九州市

住宅地として沿線も賑わう様相です。


ですから石原町より更に大分方面へ

光線が線路へ当たる向き、線形と背景

等を考慮して車を走らせながら

撮影地を探します。


すると採銅所駅の辺りまで来まして

ここは!というポイントを発見し、

布陣する事に決めたのでございます。



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2021-05-04 キハ147-49+キハ147-1043

採銅所-呼野の間で、国道からの

俯瞰気味構図で緑萌ゆる風景を行く

国鉄キハを狙います。

 

後方にはツツジでしょうか、濃い

桃色の花が咲いておりました。


長閑な山郷を切り取ろうと、遠景の

構図を組みましたが、高圧線が些か

気になる出来映えとなりました。



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2021-05-04 キハ147-49+キハ147-1043

今回の〆。


同じ列車を、レンズを寄せてもう一度

狙ってみました。


鉄道写真としましてはこちらが王道の

編成撮影でございましょう。


先頭車のキハ147-49はライト周囲に

赤錆を浮かせて、屋根周りは排気煙の

煤で黒ずむ姿に古株感が漂います。



川重で続々と製造されますYC1系等が

近い将来、こうした国鉄キハを駆逐し

入れ替わるのでしょう。


この光景もやがて消え行くのだと

思いますと、やはり九州へ撮影に来て

良かったと感じた次第でございます。



次回も引き続き、

北九州の国鉄キハを狙いましての

更新となります。


 

それでは、

この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!