この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。
ワタクシが学生の頃、JRには
いう切符がありました。
この切符、周遊エリアが指定されて
そのエリアまでの往復乗車券と、
エリア内の特急・急行自由席が乗降り
し放題という優れものでございます。
更に当時は学割で安く購入出来ました
事もあって、長期休みを利用して
各地へ撮影ツアーに出かけました。
特に九州地区は周遊エリアが多岐に
渡り、久大本線での湯布院界隈やら
早岐、長崎辺りにはよく足を運び
普通客レやブルトレ撮影をしました。
そんな九州も今では遠くなりにけり。
撮影に行きたくても気軽に出向ける
距離ではありません。
長い事、ご無沙汰となりました。
さて、今回の更新は遠征最終日、
様々な要因を考慮した末に思い切って
九州へ向かったご報告となります。
5/4の山口は午前は快晴ながら午後は
下り坂となる天気予報でございます。
山口線は午前曇り、午後快晴が撮影に
望ましいお天気ですから、真逆となり
好条件とは参りません。
5/3に既に大勝利な撮影が出来ました
我々としましても、ここで無理に
やまぐち号撮影に拘らず別の被写体を
求める事に致しました。
そこで合議の末、九州へ足を伸ばして
みよう、という事になりました。
九州の玄関口となる小倉から
大分方面の内陸部へ伸びます
先ずは手始めに狙う事と決めます。
この時点まで、まさかこの遠征で
九州上陸を果たす事になるとは考えて
居なかった、行き当たりばったりな
計画でございます。
ワタクシにとりましては20年ぶりの
九州撮り鉄となりました。
前夜にそう取り決めまして、朝イチで
通って関門大橋を渡ります。
高速道の海峡越えはトンネルじゃなく
橋なんですね。
小一時間ほどのドライブで北九州へ
入りまして、当たりを付けた撮影地に
近いICを降り、線路傍へと車を
走らせました。
呼野-石原町を走ります小倉行きの
列車がこの日最初の獲物となります。
白地に青ラインの鮮やかな色合いが
素敵な九州の国鉄車両。
見た目はタラコ色と変わらないキハ47
ですが、実は独自にエンジンを換装し
その形式はキハ147形となります。
この辺りは直方車両センターに
所属するキハ40系列が運用に就きます
国鉄キハ天国でございます。
来る列車全てが格好の被写体、という
訳ですから、本数こそ少ないものの
効率を重視した撮影を心がけます。
撮影地はロケハン無しの適当な予測で
訪問してみたのですが、残念。
木の影が車両に掛かってしまいます。
同じ場所から、間髪いれずに来ました
対向の田川後藤寺行きも仕留めます。
こちらは車体に沿線のケーブル影が
落ちまして、これまた残念な出来に。
更にレンズを引きますと、洗濯物の
シーツや右上にケーブルがインして
列車以外の主張が賑やかとなります。
結局碌な撮影が出来ませんでした。
ここは駄目だぁ、と二人してこれ以上
この場に滞在するのは諦め、次の撮影
候補地を目指す事に致しました。
候補地と申しましても、やはり
行き当たりばったりな感じですが。
この日田彦山線を事前に調べてみた所
小倉から石原町までは、北九州市の
住宅地として沿線も賑わう様相です。
ですから石原町より更に大分方面へ
光線が線路へ当たる向き、線形と背景
等を考慮して車を走らせながら
撮影地を探します。
すると採銅所駅の辺りまで来まして
ここは!というポイントを発見し、
布陣する事に決めたのでございます。
採銅所-呼野の間で、国道からの
俯瞰気味構図で緑萌ゆる風景を行く
国鉄キハを狙います。
後方にはツツジでしょうか、濃い
桃色の花が咲いておりました。
長閑な山郷を切り取ろうと、遠景の
構図を組みましたが、高圧線が些か
気になる出来映えとなりました。
今回の〆。
同じ列車を、レンズを寄せてもう一度
狙ってみました。
鉄道写真としましてはこちらが王道の
編成撮影でございましょう。
先頭車のキハ147-49はライト周囲に
赤錆を浮かせて、屋根周りは排気煙の
煤で黒ずむ姿に古株感が漂います。
川重で続々と製造されますYC1系等が
近い将来、こうした国鉄キハを駆逐し
入れ替わるのでしょう。
この光景もやがて消え行くのだと
思いますと、やはり九州へ撮影に来て
良かったと感じた次第でございます。
次回も引き続き、
北九州の国鉄キハを狙いましての
更新となります。
それでは、
この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!