この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。
雨。
撮り鉄にとって雨は決して悪条件とは
なりませんで、雨ならではの慕情漂う
作品も数多くございます。
ただ、ワタクシの様な未熟者には中々
雨を活かす撮影はハードルが高く
晴れの日中撮影が圧倒的に良い、と
感じる次第でございます。
さて、今回の更新は5日間に渡り展開
致しました山口線の遠征紀、最終回と
なっております。
前回その4のラストにて、抑止の為に
遅延となりました対向のキハ40を
見送りました続きでございます。
17時を回り唯でさえ厳しい光線が雨に
遮られ一層仄暗い中、DE10の重連牽引
となるやまぐち号を仕留めました。
晴れかつ定刻なら順光カットなのが
惜しまれる、と申せばそうなのですが
案外と悪条件の割には何とか記録と
してまとめる事が出来ました。
列車を待つ間に続々と追っ掛け組みが
集まりまして、そうした撮影者の間で
状況の共有が図られます。
曰く、列車は○○で現在抑止中、
曰く、発車時刻は未定かつ
運転取り止めの可能性もあり。
そんな話を教えていただきまして尚、
暫く待ってみる事に致しました。
いえだってキハ40が徐行で走りました
から、やまぐち号も来るでしょう、と
薄弱ではございますが根拠もあり。
露出さえ何とかなれば後は撮影機会を
待てば良いのでございます。
2、30分ほど待ちましたでしょうか。
撮影者の中から、○○駅を出た!と
声が上がります。
やがて、雨霧煙る山の向こうから
ゆっくりゆっくりと列車が姿を現し。
巻頭コマの一つ前、おブレさまとなる
ファーストショットでございます。
既に辺りは薄暗い露出で、三脚無しの
手持ちスタイルなワタクシには限界な
SS設定で挑む事となりました。
列車の速度は酷く緩慢で、それに
合わせてカメラを振りながら撮影。
流すつもりの無い流し撮り、という
訳わからん手法で撮影致しました。
レンズを引いてしつこく狙いました。
各所におられる撮影の皆さまは一様に
この悪条件でも列車を待たれた猛者と
申せましょう。
踏切の場所がGWにワタクシが居た
構図になりますが、あの時は30人ほど
集まっていた事を思いますとこの日は
やはり少ないですね。
掘割を進む列車のケツをもパチリ。
これにて、予定していた撮影は全て
終了となりまして、関西へ向け帰路に
就く事と致します。
が、その前に濡れそぼった衣服や
機材を拭いたり着替えたりせねば
なりません。
ショバから車で少し進んだ道の駅にて
整理を兼ね、休憩する事に致します。
所が到着してすぐ、道の駅に面した
線路の踏切が鳴り出しました。
どうやら駅を発したやまぐち号が
やって来る様でございます。
期せずして列車を追い抜いてしまい
もう一度撮影出来るチャンスが!
慌てて踏切へ駆け寄り、仕留めました
ラッキーショットでございます。
最後に接近戦まで出来るとは思わず
嬉しい機会となりました。
レンズを引いてもう一度。
夢中でシャッターを切ります。
もうお目に掛かる機会は、多分無い
でしょう、DE10の重連牽引となる
万感の思いを込めまして
撮影致しました。
オマケ。
最後に振り返ってお見送りを。
電車や気動車には無い、客車特有の
静かな通過音を耳で味わいながら
目はしっかりとタイミングを測って
シャッターを切る事が出来ました。
復路は予報通りの雨に見舞われました
ワタクシたちのDLやまぐち号撮影は
こうして幕を閉じる事となりました。
最後になりますが、長駆の運転を
ご担当されました競馬ブロガー氏、
ご一緒いただきました鉄仲間の皆様に
感謝申し上げます。
今年2022年は通年SL、D51の牽引が
発表されております。
GW辺りにでもまた再訪して、今度は
SLの撮影をしてみても良いかも
知れません。
それでは、
この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!