写真は鉄で出来ている。

撮らない豚はただの豚だ

第891列車 「 工9589レ ロンチキ金沢工臨の発送を狙う 」

この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。

 

 

京都の平安神宮から東山方面へ三条通りを

進みますと、坂に沿って斜面に敷設された線路が

右手に見えます。

 

これが明治期に建設されました

インクラインの史跡でして、大津市から京都市内へ

二つの峠を越えて通された人工運河、琵琶湖疏水

用いました舟運の名残りでございます。

 

舟を台車に載せて傾斜を昇降するケーブルカーの

様な鉄道だそうでして、戦後に廃止されてからも

遺構が今でも残されております。 

 

 

明治の昔に琵琶湖の水をポンプで汲み上げ、それを

京都まで流すという壮大な計画が実現出来たという

のも驚きでございます。

 

疏水は生活用水や灌漑の他、工業用、水力発電にと

多岐にわたって使われたそうでございます。

 

そのおかげで京都市内は早期に市電が走り、

近代化を遂げたのでそうですね。

 

今も疏水自体は大らかな流れで京都へ湖水を運び

京の都を潤しております。

 

 

さて、今回の更新は日曜の午前中に撮影して

おりますロンチキ工臨の模様をご報告申し上げます。

 

珍しく私がお休みの日にロンチキが走る、と聞き

可能であれば福井県辺りまで追っかけ撮影に、とも

考えたのでございますが、諸般の事情と前週も

無茶なツアーを組んでおりましたので断念。

 

今回は身体を休める為に近場でサクッと

撮影を済ませる事と致しました。

とは申しましても折角のお休みの日ですから

普段のチョイ鉄では行かない場所、構図で狙おうと

考えました。

 

お天気の予報は曇り。

 

であればアソコにしよう、と向かいましたのが

山科駅至近にあります

疏水俯瞰のポイントでございます。

 

 

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2019-06-09 工9589列車  京都ー山科

 

DD51 1192が唸らせるエンジン音が

山科の町に木霊します。

 

東海道本線はご覧の様に京都駅から

東山トンネルを抜けた先、山科駅までは

大きなカーブを描きながら築堤を走ります。

 

そんな情景を俯瞰気味で撮影出来ますのがここ、

疏水沿いの遊歩道から狙う場所でございました。

 

 

曇り、との予報を信じてやって来たのですが、

現着しますと緩く陽が射しております。

 

ここは終日逆光となりますので、陽の無い時にしか

撮影に向かないのですが、アテが外れて

しまいました。

 

今更別の場所へ移動も出来ませんので仕方なく

腰を据えて撮影に挑みました。

 

 

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2019-06-09 工9589列車  京都ー山科

 

2写目は電線を保護する黄色のケーブル管に

釜の面が掛かってしまい、アウトでございます。

 

望遠レンズの焦点距離が足りず、架線柱のワイヤーと

黄色の保護管の間というシビアなシャッターチャンス。

 

私の身長がもうあと5mほど高ければ、黄色の

保護管もクリアできた所ですが、それだと

調査兵団の皆さんに首の後ろを切られそうですね。

 

 

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2019-06-09 工9589列車  京都ー山科

 

引いた構図でワンモアショット。

 

この構図ですと撮影スパンが大きく取れますので

余裕が持てるのですが、列車が小さくなるので

痛し痒しといった所でございます。

 

 

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2019-06-09 工9589列車  京都ー山科

 

連写しておりました。

 

構図の納まり的にはこちらの方が上の写真よりも

バランスが良いかも知れません。

 

 

 今回はここでの定番であります編成主体構図よりも

サイド寄りの位置から撮影してみました。

 

編成写真というよりは情景写真に向いている

構図でございます。

 

 

木漏れ日の中、涼しげに流れる疏水を下る

観光船に手を振ってここを後に致しました。

 

所で、疏水を下った船は

一体どうやって上流まで戻るのでしょうね…

 

 

それでは、

この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!