写真は鉄で出来ている。

撮らない豚はただの豚だ

第1458列車 「 長時間露光で路面電車を狙う 2020・お盆 伊予鉄市内線紀行その1 」

この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。

 

 

愛媛県の松山、と申しますと夏目漱石

手がけたあの有名小説の舞台でございます。 

 

東京出身の主人公が下女と別れ、松山の地で

出会う人々との触れ合いの中で己を知り

世間を学び、苦難の果てに猫へと解脱する

感動の名作「坊ちゃんは猫である」。

 

ラストは愛媛らしく、猫へと解脱して

喉が渇いたから、とポンジュース

飲むシーン。


顔をしかめながら一言、

猫になったの忘れてたわぃ…という

坊ちゃんのセリフには涙が溢れます。

※猫は柑橘類が苦手です

 

 

さて、今回の更新は下灘駅での聖地巡礼

終えまして松山市へとやって参りました

所からのご報告でございます。

 

焼ける様な陽射しは無くなったのですが

そこは真夏の夜。

 

やはり暑苦しく汗まみれでございますので

お湯を掛けてサッパリしようと考えまして

道後温泉へと足を向けました。

 

道後温泉には日帰り客向けに

公衆浴場がありますので、そちらで

一風呂浴びたいと思いまして。

 

所が、ウイルス禍のご時世でございます。

 

浴場は整理券を配布し、所定人数に達したら

それ以上のお客は取らないという規定で

整理券を持たないワタクシは門前払い。

 

では整理券はいつ配布されるのかと

聞きますと、午前6時半に配布して

数分で無くなるのだそうでございます。

 

あかんやん。

 

という訳で汗まみれで香しきカホリを

プンップンに匂わせながら、肉々しい

腹をゆすりつつ道後温泉を後にして

気持ちを切り替える事と致します。

 

そう、ここ道後温泉にございます

伊予鉄道城南線の電停はとても風情のある

駅舎が残っておりまして、光線の無い

夜間撮影で映える写真を、と考えました。

 

 

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2020-08-13 モハ50形73号

丁度良いタイミングで古豪のモハ50形が

停車いたしました。 

 

昭和30~40年にかけて製造されたこの車両

背景の駅舎の造りとマッチしておりまして

タイムスリップした様に感じます。

 

駅舎の2階部分に明かりが灯いている点も

有り難い事でございます。

 

これでモハ50形の正面右端に書かれた

IYOTETSUの文字が漢字であれば

尚良かったのでございますが…

 

 

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2020-08-13 モハ5000形5001号

続きましては最新鋭の5000形でございます。 

 

構図はレンズを引いて電停の全景を入れ

列車は小さく配してみました。

 

この車両、実は製造をアルナ車両

担当しているので阪急の正雀工場で

試運転する姿がネットなどに上がります。

 

そんな何となく馴染の有る車両でして

生で見られて嬉しい機会となりました。

 

流線型をしているのですが、その所為で

形状がハンドクリーナーみたいだな、と

感じるてしまうのですけれど。

 

 

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2020-08-13 モハ2100形2101号と2108号

お次は2両の2100形を入れて。 

 

モハ50形の立ち位置から少し後方へ下がり

2両が並ぶ構図を組んでみました。

 

この電停は城南線の終点となっておりまして

テールランプを灯している車両が奥へと進み

転線して折り返して来ます。

 

この立ち位置で待っていると

次にどんな車両が入線するのかが判るのは

有り難い事でございましょう。

 

 

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2020-08-13 モハ2100形2108号

先ほどテールランプを灯していた2108号が

折り返してやって来ましたので、今度は

車両主体で撮影してみます。


各地のトラムもそうですが、伊予鉄でも

車輌には様々なラッピングが施され

走る広告として活躍している様ですね。

 

車体側面にはミカンを食べ過ぎた

ぴちょんくんみたいなゆるキャラ

薄笑いを浮かべて張り付いております。

 

やーいヘタクソ写真量産してやがる、と

こちらを小バカにする笑みを湛えた姿は

きっと地域で愛されるキャラなのでしょう。

 

え、被害妄想ですか?

漂う汗のカホリによって脳が過剰に

道後温泉を否定しているのかも知れません…

 

べ、別に温泉に入れなかったからって

悔しくなんてないんだからねー!と

捨て台詞を吐いて撤収でございます。

 

この撮影を終えてカメラを片付け、実は

気になっておりました駅舎の方へと

足を運んでみたいと思います。

 

明かりの灯る駅舎2階にはアベックや

若い女性の姿がちらちらと見え隠れし

一体あそこは何なのか、と撮影中も

気になっていたのでございます。

 

で、駅舎正面に回ってみますと…

 

 

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2020-08-13 D1形+ハ1形2両

観光列車として市内線を走ります

坊ちゃん列車が留置されておりました。

 

運行しない時もこうして展示物の様に

披露されているのは面白いですね。

 

ざらしとなっております点が少々

気になるのですが、問題ないのでしょう。

 

元々軽便鉄道として開業した伊予鉄当時の

車輌を、ディーゼル機関車として復元し

観光資源として活用しておりますのが

この坊ちゃん列車でございます。

 

今回の旅程ではこの車両の走行シーンを

撮影する機会はございませんでしたので

留置姿だけでも、と掲載してみました。

 

 

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2020-08-13 道後温泉駅外観

オマケ。 

 

道後温泉の駅舎は正面に回りますと

こんな感じでございました。

 

なんと駅舎はほぼ、スターバックスでして

駅部分がオマケの様な具合でございます。

 

なるほど、2階が客席となっているから

女性がチラチラと見えていたのでしょう。

 

ワタクシも記念にコーヒーでも、と

考えたのですが、シャツから立ち込めます

酸っぱくて香しきカホリに寸前で気づき

入店を思いとどまりました…

 

愛媛らしく柑橘系の酸っぱさなら

許容されるのでしょうが、生憎と

汗はデオドラントには為れそうにも無い

香しさを誇っておりますからね…

 

このまま入店するとスメルテロリストに

認定されてしまいかねません。

 

泣く泣くこの場を後に致しまして

この夜のお宿にて身ぎれいにした後

就寝しております。

 

この日の撮影はコレで全工程が終了。

 

いよいよ次回より本遠征のハイライトが

始ります。

 

ヤバい、年内に終わらない…

 

 

それでは、

この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!