この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。
ワタクシがまだ鼻垂れ小僧だった時分、地元の
国鉄路線では白地に水色の帯を巻いた153系が
新快速のカンを掲げて闊歩しておりました。
それが義務教育を受ける頃にはカステラの様な
貫通扉が無い流線型の先頭部が格好よく
線路傍でよく眺めておりました。
当時は高槻電車区に近い所に住んでおりまして
電車区へ入出庫する列車と、颯爽と通過する
優等列車たちが楽しめたのでございます。
往復する茶色い電車が異様でございまして
見られたらラッキー、などと子供心に思って
おりました。
高槻電車区への職員輸送用に走っていた
クモヤ90形だと知ったのは中学生になってから
の事でございます。
振り返りますと、クモヤという事業用車両に
興味を惹かれたのは幼少時の茶色い電車が
原体験として色濃く残っていたから、なのでは
ないかと思えます。
さて、今回の更新は京鉄博へ収蔵の為に、吹田
から深夜に回送されたクハ117-1につきまして
ご報告させていただきます。
クハ117-1は吹田工場にてピーマンみたいな緑
一色の車体から、シティライナーだった頃の
原色へ塗り戻されておりました。
拙ブログでは以前に、塗り戻された車両が方向
転換の為にクモヤ145に挟まれて走る模様を
記事にしておりました。
吹田工場での撮影会に際して他の展示車との
向きを合わせる為の方転でございました。
そんなクハ117-1もいよいよ京鉄博へ向かう、
との情報をいただき深夜の駅へと向かいます。
クモヤ145-1009が前、後をクモヤ145-1003に
挟まれたクハ117-1でございます。
列車はクハ117-1の再方転を実施する為、吹田
から北方貨物線経由で大阪から京都貨物へと
向かうスジが引かれておりました。
停車する大阪駅だと、バルブ撮影も可能ですが
ワタクシは翌日のお仕事もありましたので早く
帰宅したい、という理由から不参戦。
闇鉄撮影一本勝負に挑みます。
おブレさまとなって昇天致しましたが…
クハ117-1とクモヤ145-1009の連結部を中心に
一コマ切ってみました。
この二日後、クハ117-1は収蔵の為に除籍され
書類上は廃車となってしまいました。
つまり、本線を走る最後の花道でございます。
オマケ。
望遠構図にてケツ打ちにも挑みました。
夏休みだからでしょうか、この駅には深夜にも
かかわらず未成年と思われるキッズ達が大変
多く集まっていらっしゃいました。
何人かはお友達も居たので、彼らと歓談しつつ
本番まで過ごしておりましたが、小学生の頃
から知る子が今ではショバで皆に人気の撮り鉄
となっていて感慨深い夜でございました。
彼らのおかげでオッサンが一人混じっていても
怪しまれずに済み、また退屈せずに待ち時間が
過ごせた事に感謝でございます。
翌日、梅小路にてクハ117-1と別れを告げた
クモヤ145たちが吹田へ戻る回送も狙います。
方転した為に先頭がクモヤ145-1003となる
編成でございますので、記録すべくお仕事中に
ショバへ立ち寄らせていただきました。
好みの画角で決めコマを狙います。
事業用車両だから、という理由なのでしょうか
全検を受けた筈の2両ですが、車体は盛大な
パッチワーク模様でございます。
色の濃ゆい部分が修繕箇所、褪色した所は
従来の塗装部分なのでしょうね。
前夜はコチラを先頭にしていたケツ打ち。
光線の兼ね合いもあり継接ぎ模様が酷く目立つ
側面でございます。
列車は吹田へ戻る前に、もう一度方転するべく
一度は吹田を通り越して大阪へ、そのまま
塚本信号場から北方貨物線経由にて吹田へと
入区しております。
今回の〆。
巻頭コマではブレておりましたが、決めコマ
では止められておりましたので、〆に据えて
最後にもう一度、珍編成をご覧いただきたく
掲載致しました。
伴車に支えられての、シティライナー最後の
走行に立ち会えました事が有り難く、感慨が
深い夜でございました。
2020年前後の設備投資計画におきましては
2024年までに全廃とされていた関西の国鉄
形式電車たち。
なりました。
いよいよ来年には201系も姿を消す事となり
関西国鉄形式はより一層寂しさを増すので
ございます…
それでは、
この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!