写真は鉄で出来ている。

撮らない豚はただの豚だ

第2443列車 「 クハ117-1の京鉄博送込み回送を狙う 」

この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。

 

 

ワタクシがまだ鼻垂れ小僧だった時分、地元の

国鉄路線では白地に水色の帯を巻いた153系が

新快速のカンを掲げて闊歩しておりました。

 

それが義務教育を受ける頃にはカステラの様な

色合いの117系シティライナーに置き換わり

貫通扉が無い流線型の先頭部が格好よく

線路傍でよく眺めておりました。

 

当時は高槻電車区に近い所に住んでおりまして

電車区へ入出庫する列車と、颯爽と通過する

優等列車たちが楽しめたのでございます。

 

中でも、僅か1両編成で高槻電車区高槻駅

往復する茶色い電車が異様でございまして

見られたらラッキー、などと子供心に思って

おりました。

 

高槻電車区への職員輸送用に走っていた

クモヤ90形だと知ったのは中学生になってから

の事でございます。

 

振り返りますと、クモヤという事業用車両に

興味を惹かれたのは幼少時の茶色い電車が

原体験として色濃く残っていたから、なのでは

ないかと思えます。

 

 

さて、今回の更新は京鉄博へ収蔵の為に、吹田

から深夜に回送されたクハ117-1につきまして

ご報告させていただきます。

 

クハ117-1は吹田工場にてピーマンみたいな緑

一色の車体から、シティライナーだった頃の

原色へ塗り戻されておりました。

 

拙ブログでは以前に、塗り戻された車両が方向

転換の為にクモヤ145に挟まれて走る模様を

記事にしておりました。

 

吹田工場での撮影会に際して他の展示車との

向きを合わせる為の方転でございました。

 

そんなクハ117-1もいよいよ京鉄博へ向かう、

との情報をいただき深夜の駅へと向かいます。

 

 

2023-07-26 回9881M

クモヤ145-1009が前、後をクモヤ145-1003に

挟まれたクハ117-1でございます。

 

列車はクハ117-1の再方転を実施する為、吹田

から北方貨物線経由で大阪から京都貨物へと

向かうスジが引かれておりました。

 

停車する大阪駅だと、バルブ撮影も可能ですが

ワタクシは翌日のお仕事もありましたので早く

帰宅したい、という理由から不参戦。

 

闇鉄撮影一本勝負に挑みます。

 

おブレさまとなって昇天致しましたが…

 

 

2023-07-26 回9881M

クハ117-1とクモヤ145-1009の連結部を中心に

一コマ切ってみました。

 

この二日後、クハ117-1は収蔵の為に除籍され

書類上は廃車となってしまいました。

 

つまり、本線を走る最後の花道でございます。

 

 

2023-07-26 回9881M

オマケ。

 

望遠構図にてケツ打ちにも挑みました。

 

夏休みだからでしょうか、この駅には深夜にも

かかわらず未成年と思われるキッズ達が大変

多く集まっていらっしゃいました。

 

何人かはお友達も居たので、彼らと歓談しつつ

本番まで過ごしておりましたが、小学生の頃

から知る子が今ではショバで皆に人気の撮り鉄

となっていて感慨深い夜でございました。

 

彼らのおかげでオッサンが一人混じっていても

怪しまれずに済み、また退屈せずに待ち時間が

過ごせた事に感謝でございます。

 

 

2023-07-27 回9857M

翌日、梅小路にてクハ117-1と別れを告げた

クモヤ145たちが吹田へ戻る回送も狙います。

 

方転した為に先頭がクモヤ145-1003となる

編成でございますので、記録すべくお仕事中に

ショバへ立ち寄らせていただきました。

 

 

2023-07-27 回9857M

好みの画角で決めコマを狙います。

 

事業用車両だから、という理由なのでしょうか

全検を受けた筈の2両ですが、車体は盛大な

パッチワーク模様でございます。

 

色の濃ゆい部分が修繕箇所、褪色した所は

従来の塗装部分なのでしょうね。

 

 

2023-07-27 回9857M

前夜はコチラを先頭にしていたケツ打ち。

 

光線の兼ね合いもあり継接ぎ模様が酷く目立つ

側面でございます。

 

列車は吹田へ戻る前に、もう一度方転するべく

一度は吹田を通り越して大阪へ、そのまま

塚本信号場から北方貨物線経由にて吹田へと

入区しております。

 

 

2023-07-26 回9881M

今回の〆。

 

巻頭コマではブレておりましたが、決めコマ

では止められておりましたので、〆に据えて

最後にもう一度、珍編成をご覧いただきたく

掲載致しました。

 

伴車に支えられての、シティライナー最後の

走行に立ち会えました事が有り難く、感慨が

深い夜でございました。

 

 

2020年前後の設備投資計画におきましては

2024年までに全廃とされていた関西の国鉄

形式電車たち。

 

103系113系117系が相次いで消え去り

京都口ではもう国鉄車が205系0番台だけと

なりました。

 

いよいよ来年には201系も姿を消す事となり

関西国鉄形式はより一層寂しさを増すので

ございます…

 

 

それでは、

この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!