この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。
松任工場にて式典を執り行って後、DE10から
エスコートを受けますオヤ31。
新天地へと向けた最初の一歩を撮影すべく敷地
沿いに集まった撮影者たちが、一斉にカメラを
構えます。
さて、今回の更新は4名のメンバーで加賀へと
赴きました我々一行、オヤ31が松任からついに
旅立つ場面をご報告させていただきます。
先ずは前回の〆に続けて撮影した所から。
ステップに誘導員を乗せ高らかにエンジン音を
響かせるDE10 1035に手を引かれ松任工場から
去るオヤ31でございます。
工場敷地に沿うフェンスには、ズラリと並ぶ
凡そ100名ほどの撮り鉄たち。
カメラの砲列に応えるかの様にゆっくりとした
歩みで、松任駅へ向けて進みます。
ご存知の通りオヤ31形は建築限界を測定する
車両でございまして、車体をぐるりと囲む様に
矢羽が備わっております。
測定時はこの矢羽が突き出され、走行時に矢が
当たらないか否かを測定する物理的測定法が
用いられます。
車体の切り欠き部には測定員が待機し、実際に
矢が当たれば何処でどの矢が当たったかを記録
していかねばなりません。
検測も昔は大変だったのだと今に伝える貴重な
車両なのでございます。
ワタクシがまだ未成年だった頃は実際にオヤが
検測に駆り出されておりましたから、ほんの
3、40年前までの話なのですが…
甲種輸送という事でコチラの撮影も怠る訳には
参りません、特殊貨物検査票でございます。
運行となりますこの列車、記載にあります様に
為、富山機関区が事前確認した証となります。
ワタクシの場合は輸送番号の確認も兼ねての
撮影でございますが、こうして特検票を見ると
やはり気分が昂ぶります。
甲種輸送や!ひゃっほー!てな具合に。
ケツ打ちも致しました。
オヤ31は松任から機次位になる妻面の方には
後部標識の赤い看板が付けられておらず、素の
まんまでございました。
受けた平成30年1月のものでございました。
確かこの日の時点で既にJR西日本からは
除籍されていた筈でございます。
今回の〆。
松任駅のホームへと場所を移しまして、列車が
入線する場面を仕留めました。
巻頭コマと同じ様な構図となりますがあちらは
如何にも工場敷地内、といった風情でして
本線上を走っていてもおかしくない様相を意識
したのがコチラでございます。
尤も釜には入換灯が点いておりますし、DE10
前面手摺の間にカバーが付いている時点でもう
明らかに入換中な訳なのですが。
そこは気分の問題、という事でご容赦下さい。
オマケ。
列車は松任工場から出てきた後、この位置で
本線への信号が切り替わるのを待つ為に長い事
停車しておりました。
ワタクシはその間に駅へお邪魔致しまして
〆のコマを撮影する事にした訳でございますが
ホームには溢れんばかりの撮り鉄大集結。
春休みでも無いド平日でございますが若い方の
姿も多く見られます。
皆さんまだマスクされているのも時代背景的に
興味深いもんでございましょう。
ここでは関東のバリ鉄G氏と再会したり、関西
から来られた顔見知りの方にお会いしたりと
慌ただしくも嬉しい時間となりました。
因みに右奥にチラッと見切れている赤い釜が
これから数多の撮影者たちに追われる事となる
この日の牽引機なのでございます。
いよいよ松任工場から出て参りましたオヤ31。
次回は釜を変えて被写体を狙う事となります。
それでは、
この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!