この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。
ウチから山を越えて夜の国道を進み、撮影地へと
向かます闇鉄の道中、いつもは一人での行き帰りで
ございますので、適当に歌を歌ってみたりだとか
仕事の事を考えたりだとかしております。
ドライブ中の思索って意外と楽しくて
捗るものでございまして。
勿論、安全には最大限の注意を払っての
運転でございます。
山越えの場合、真っ暗なカーブの先には
鹿が佇んでいたりして度肝を抜かれる事が
よくありますからね…
さて、今回の更新は吹田総合車両所にて検査を終え
所属先へ戻る115系を狙いましたご報告となります。
自走では無く、クモヤ145形に挟まれての
回送となります。
俗に申しますクモヤサンドでございまして、その姿は
拙ブログでも幾度かお届けして参りました。
この日は福知山唯一の115系が出場という事で
いつもと変わらぬクモヤサンドながら、少しだけ
レアな機会と受け止めまして、撮影にはお友達を
誘ってみたのでございます。
皆さまお忙しく、参加は振るわなかったのですが
そんな中でお一人だけご都合をつけてくださり
ワタクシが定番にしております谷川駅へと
同道していただきました。
ご一緒した氏は今回、闇鉄もクモヤ145の撮影も
初めてと仰っておられましたので、ご案内する身と
致しましても気合が入ります。
そんなワタクシに氏が、2本お持ちの三脚を一つ
貸して下さり、今回はアングルが高い長時間露光が
実施できる事となりました。
この場をお借りいたしまして、氏には
心より感謝を申し上げます。
それではまず、停車中のクモヤサンドを
一般的な構図で仕留めました写真から
ご覧いただく事と致します。
先頭をクモヤ145-1003が、真ん中に115系R1編成、
後尾にはクモヤ145-1001という編成でございます
この夜のクモヤサンド。
周囲の家々も静まり返る山深い田舎に位置する
夜の谷川駅でございます。
昼間とは打って変わった涼しい晩夏、そこかしこから
秋の虫たちが音色を放ち始めます。
そんな陽の落ちた深山幽谷に響き渡る、
国鉄形式特有の車体が奏でます郷愁の
この夜、ここでしか味わえない鉄道交響曲へと
昇華するのでございます。
などと調子のええ事こいてますが、ほんまに
ここは目と耳が幸せになるひと時を味わえます。
ファーストショットは入線流しでございました。
やはり115系だからレア、という事でしょうか
この夜は普段以上の人数が詰めかけ、ホーム前方の
ポジションには多くの三脚が林立しておりました。
勿論その中に分け入っても良いのですが、他の駅より
停車時間に幾分か余裕がありますので先客の方々が
撮り終えてから構図を組む事に致しまして、まずは
手持ちで入線シーンを流してみたのでございます。
こちらも設定は例によってISO3200、SS1/20でして
高感度ゆえにザラついた仕上がりになっております。
で、入線のあとは一人、列車の後方へ向かい
先にバックショットを仕留めておきました。
こちらはホームの光源から離れているので
お借りした三脚を使ってISO100、f10、
SS30秒の長時間露光で撮影しております。
そのおかげか、奥行きのある仕上がりでして
満足のいく一葉となりました。
後ろを取り終えた頃には前方の鉄さん達も
それぞれ散り始めましたので、悠々とワタクシも
前へ布陣させていただきます。
まずは望遠を飛ばして圧縮カットから。
お借りした三脚がガッシリとした良いモノで
望遠レンズでの長時間露光でも十分に撮影に耐え
綺麗に抜く事が出来ました。
貧弱な上に短ショーなワタクシのイチモツだと
まず間違いなくブレちゃうのでございます。
レンズを標準域にして列車へ近寄ります。
右下には撮影者が写り込みますが、露光時間が
長いお陰でさして気になりません。
そんな訳でちょっとレンズを引いて
撮影者込みの情景を写し取ってみたのがコチラ。
服装から「あー、これワシやんけ」と思う方も
いらっしゃるかも知れませんが、何卒ご容赦を。
谷川駅での撮影の雰囲気が、何となくでも
伝わりましたら幸いでございます。
今回の〆。
楽しい夜遊びタイムも、あっという間に終宴を迎え
列車をお見送りする時間がやって参ります。
せめてあと一枚、と福知山の115系と
判るであろう写真を狙ってみました。
食パン顔の115系先頭車は裾絞りがあり
クモヤは直角ボディとなりますので対比も出来て
中々に満足な締めの一枚となりました。
この撮影後、列車は件のモータ音を唸らせて
ホームから滑り出して行きました。
アンコールには
車輪がレールを刻むジョイント音を、周囲の山々に
響かせて余韻を残してくれるのでございます。
撮影を終え、ここでお会いするいつものメンバーと
しばしの歓談を終えて帰路についたのでございます。
今回は同道いただく氏がいらしたので、道中も
オッサン二人の会話に花が咲きました。
主な内容は当然ながら猥談でございますが。
昨年のお盆に谷川バルブデビューしてからは
2両のクモヤ送り込み、そしてクモヤサンドと
幾度かの撮影機会を得て、同時に多くの出会いを
得ております。
ご一緒したお友達氏も今後、闇鉄参戦に
興味を持っていただければ嬉しいものでございます。
それでは、
この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!