この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。
今宵は七夕でございます。
カササギの羽根で作った橋を天の川に架けて
年に一度の邂逅となる牽牛と織姫でございます
が、グレゴリオ暦と旧暦、果たして二人は
どちらの七夕に落ち合うのでしょうね。
案外どちらの七夕にもこっそりと逢瀬を
堪能しているのかもしれません。
一方でカササギの羽を毟り取って橋を作るのに
一年を費やす二人の幸せの裏で羽根を毟られた
カササギから怨嗟の念を飛ばされていなければ
良いですが。
きっとカササギの書く短冊には、羽根が早く
生えそろう様に、と記されているのでしょう。
七夕の翌日にはツヤツヤとした牽牛と織姫の
裏で、ハゲ散らかしたカササギの姿があると
考えますと、無性に唐揚げが欲しくなります。
さて、今回の更新はDD51が牽くロンチキの
返空を撮影致しましたご報告でございます。
この日の夕刻、岡山タで転回しました工臨が
向日町へ戻って来るという事で撮影へと
出向きました。
空を見上げると微妙に薄曇り。
晴れていれば厳しい逆光となりますが、この
光線具合ならば、と我が聖地・調子踏切へ布陣
する事に致しました。
DD51 1183が牽きます、嬉しい機次位エプロン
となりましたロンチキの返空列車。
これが早朝ならば発色の良い朱色が拝める所と
なりますが、如何せん夕刻。
光線は列車の向こうから射して参ります。
が、それも雲のおかげで和らぎまして露出が
多少暗いものの、フラットな状況で撮影する事
が出来ました。
本番前の練習としてチョイス致しました683系
サンダーバードでございます。
新快速ばりの堂々たる12連は先行きの不透明な
存在でございますから、今の内に記録したい
被写体だと感じております。
来春の改正後も残っていたら
お笑い話となりますが。
定刻。
踏切が鳴り出し、遠目から見慣れた赤い車体が
ライトをコチラへ向けました場面を、先ずは
ご挨拶にと一コマ切ります。
遠目とは申しましてもカーブしながら緩い坂を
登って降りて、という動きのある線形ですから
面白い構図だと思います。
このコマを切り終えましたらレンズを引いて
本命コマの撮影準備に入ります。
今回の〆。
巻頭コマの一つ前、今回の決めコマがコチラ。
動輪の外側に並ぶ砂箱がキュッと圧縮された
厳つい足回りが素敵なDD51 1183に先導されて
終着まであと少し、といった場面となります。
機次位に連結されたエプロンの物々しさと
後ろに連なる緊締具の並びもまた、良き。
満足のいく撮影となりました。
こちらでは調子の親分氏と二人、歓談を楽しみ
ながらの撮影でございました。
お喋りにお付き合いいただき待ち時間も楽しく
過ごせました事、感謝申し上げます。
実はお仕事中に
二の腕のスジを痛めましたワタクシ。
生きる事に支障は無いのですが、運転も撮影も
チョイと引っかかる感じと痛みがあり難儀な
状況でございます。
七夕に託け、健康を願う夜なのでございます。
まぁ、今夜は雨降りなんですけどね…
それでは、
この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!