この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。
新幹線検測車としてマニアだけでなく、広く
世間に知られますドクターイエローの廃止が
つい先日、アナウンスされてしまいました。
N700S系の導入時より不要になるよ、とは
言われておりましたドクターイエローでしたが
耐用年数一杯となる25年にT4編成が、更には
27年にT5編成が離脱するそうでございます。
支線の無い新幹線ならでは、な検測車の廃止。
頻度は新幹線よりもずっと少なくなりますが
在来線の検測車は今後とも安泰である、と
申せましょう。
さて、今回の更新は久しぶりに狙いました新型
検測車、DEC741系につきましてのご報告で
ございます。
この日は山陰本線の京都口で架線検測があると
教えていただき、参戦を画策致しました。
往路はお仕事の都合がつかずに沿線へ近づく事
さえままならなかったのですが、復路の方は
お馴染みヤギチヨへ向かう事が出来ました。
田んぼに張られた水に鮮やかな車体を映して
京都へ向かうDEC741系でございます。
チラホラと雲が浮きこそすれ、快晴となります
この日、リフレクションを狙うには良さげな
シチュエーションとなりました。
ショバ近辺に点在する水鏡が出来そうな所を
幾つか吟味して、最終的にこの構図を組んで
みました。
本番前の練習電は阪和帯を巻く223系でした。
京都と園部の区間は京都支所(向日町)に所属の
221系と223系が普電運用に入ります。
この223系は日根野から向日町に転属して来た
編成でございまして、現在も日根野時代のまま
阪和帯を巻いております。
当初は違和感が強かったこの帯も今や見慣れた
存在となりました。
ですが阪和帯単体だと、どうしても阪和線での
撮影みたいに見えてしまいます。
撮影に際しましては、ついうっかり背景に建つ
ビニルハウスを223系のお顔に掛けてしまい
妙なシルエットを錬成してしまいましたのは
ワタクシの計算ミスでございました。
更に風の悪戯によって水鏡が乱されてしまう
結果となりましたが、長閑な空気感は健在。
蛙の鳴き声や小鳥の囀りが聞こえてきそうな
雰囲気を切り取る事が出来ました。
遠くの踏切が定刻に鳴り出しまして、カメラを
構えますと検測車のライトが見えてきました。
極端に遠目ながら、情景としてご挨拶代わりに
一コマ切ります。
周りの景色に埋もれてしまいそうな小ささです
が、事業用車両らしい色合いは確認出来ます。
ここから直ちに構図を組み直しまして、いざ
本番を迎えました。
今回の〆。
お顔は影になりますので、短編成を活かして
サイド寄りに構えてみました決めのコマ。
水面はやはり凪いではくれませんでしたが一応
リフレクションしておりました。
検測用のパンタも上がっているのが確認できる
撮影が叶い、満足でございます。
オマケ。
走り去る列車を振り向きざまに一コマ切って
お見送り致しました。
こちらは水面が凪いで水鏡がええ感じになると
いう皮肉な結果でございます。
列車番号は末尾にMと付く電車用になっている
DEC741系の架線検測ですが、パンタからは
集電しておらずディーゼルの轟音を響かせての
走行でございました。
やはり発電して走る車両も電車として扱うのか
と、阪和帯以上に違和感が拭えない新時代の
検測車なのでございます。
それでは、
この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!