写真は鉄で出来ている。

撮らない豚はただの豚だ

第1580列車 「 待ち時間にやって来る普電・特急を狙う 2020・秋 福知山線紀行 」

この列車へご乗車いただき、ありがとうございます。

 

 

世間を騒がす撮り鉄の悪行、色々と

話題になっております。

 

昔からこの手の話題は存在していたのですが

SNSスマホの普及で動画撮影、投稿が

容易になりました事も一因なのでしょう。

 

正義感を持つ事も大切なのですが

それが偏っていたり、相手を貶めたりしては

意味がございません。

 

楽しむための趣味が、自身の人生や生活へ

悪影響を及ぼす様では残念な話となります。

 

あ、アレは犯罪では?と思った時は

動画を撮るのでは無く、黙って110通報こそ

最も安全な正義の行使かと考えます。



西川口の事件、怪我の程度から騒ぎにこそ

なりましたが内情は撮り鉄なら茶飯事な事。


被害中学生が動画を撮影さえしなければ

事件にもなっていなかった可能性があります。


加害少年が撮影の邪魔をした子の襟首を掴み

その点を事件化するのであれば話は別ですが。

 


ま、実際にこんな事を口にすると若い子からは

うっせえわ!と嫌な顔をされるのですが。


何にせよ、撮り鉄を自認する我々にとっては

後味の悪い事件でございました。

 

 

さて、今回の更新は昨年秋に運転されました

サロンカーなにわを用いました団臨の撮影で

ブログ友氏とご一緒に出掛けておりました

際の副産物をご報告致します第3弾。

 

山陰本線から転戦してやってきました

福知山線の名撮影地での待ち時間から

スタートさせていただきます。

 

移動の途中に昼食を買い込みまして

福知山線の撮影ポイントへと参りました。

 

まず想定しておりました場所では、

ものすっごい数の撮影者がいらっしゃり

山影が線路へ掛かりそうな事もあって

却下と致しました。

 

次に訪れました場所では、規制線が貼られ

撮影どころか車を停めるのさえ厳しそう…

 

そこで、線路から離れた遠景で撮影すべく

布陣する事となりました。

 

我々が到着した後も続々と追っ掛け組が

やって来られ、のんびりした田園風景に

少しずつ撮影者が増えて参ります。

 

が、キャパシティが半端なく大きい為

問題なく構図を組む事が

出来るのでございます。

 

 

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2020-11-08 287系4両

 

連取電の一発目に撮影しました特急、

287系4連で大阪を目指します。

 

山の向こう側には雲が落とす影が出来て

冷やりとしましたが、列車やその前後が

陰る事も無く無事に撮影出来ました。

 

ただし、よ~く観てみますと列車の顔に

何やら枯れ草が被っているのが見えます。

 

意外とシャッターの切り位置が難しい事に

気付き、本番では気を使う事となりました。

 

 

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2020-11-08 223系4両

特急の後から追い掛ける様にして来ます

普電を練習電として狙います。

 

こちらは枯れ草も被らない様に意識して

シャッターを切る事が出来ました。

 

のどかな田園風景の中、山中のスーパーで

調達した昼食をいただきながら背に陽射しを

浴びて光合成する様な気分でございます。

 

そんな風に緩い時間を過ごしておりますと

いよいよ大サロがやって来る時間と

なりました、が。

 

通過時刻を過ぎても列車の姿が見えず

気配もありません。

 

あっれ~?と不安になっておりますと

上流の大御所氏や鉄仲間さんから

遅延の情報が舞い込みまして、気を

落ち着かせる事が出来ました。

 

再掲となりますがついでに

大サロも載せておきます。

 

 

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2020-11-08 9712列車

丹波地方は稲作だけでなく、麦の生産も

盛んでございまして、恐らく秋耕でしょう

手前の畑は既に耕されております中を

サロンカーなにわが駆け抜けて行きました。

 

え?釜に枯れ草が掛かってる、ですか?

 

このカットは連写のスタート位置でして

本命はこの後のカットでございました。

 

気になります方はどうぞ、拙ブログの

第1413列車記事を紐解いてご覧下さい。

 

 

この撮影で取り敢えず予定していた行程は

終了なのですが、ご一緒したかわつる氏を

お送りする関係で列車の進行方向と同一で

移動致します。

 

ならばちょいと追っ掛けてもう1発

抜きましょうと、なりまして。

 

 

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2020-11-08 289系FG403編成

既に太陽は山向こうへログアウトし

僅かながらの残照に救いを求める時間帯。

 

ワタクシはキットレンズですのでF値も暗く

SSを落として狙ってみました。

 

ここは複線区間となります某駅の

ホームでございます。

 

ワタクシ達の到着時には先客さんがお一人

いらしたのですが、その後に次々と

キッズ達が現れました。

 

彼らの多くは大人しくそれぞれの構図を

思案しつつ組むのですが、一人賑やかな

少年が声を張り上げてテンション高く

叫んでおりました。

 

オッサンなワタクシにも物おじせずに

声を掛けて来られまして、こちらも

それなりに返答を返したりして

過ごしておりました。

 

そんな会話の中で一点、ツボに嵌まった

事柄がございました。

 

釜に掲出されたHMが話題に上った際

キッズの一人がそれを「エイチエム」と

呼んでおられたのでございます。

 

いえ、確かにエイチエムなのですが

口語ではこれをマーク、ないしは

ヘッドマークと読んでおります。


または看板の略でカン、とも称します。

 

今の若い子たちはそうした口語に馴染みが

無いのか、エイチエムと呼んでいる姿に

世代間の隔たりを感じたのでございます。

 

考えてみますと、関西の特急も全て

マークの掲出は無く我々の子供の頃に比して

HMに対する親しみも薄いのかも知れません。

 

ひょっとするとHMだってほっともっとの

略だと思われていたりするかもしれません。

 

 

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2020-11-08 225系ML03編成

本番前の練習電でございます。

 

こちらは225系の6000番台でございます。

 

223系と225系100番台の狭間に位置する

ツリ目顔のこのマスク、数が少ないので

今後は人気となるのでしょうか。

 

ワタクシは好みでは無いのですが

30年ほど先の未来ではこの顔を惜別の念で

撮影するのでございましょう。

 

 

ここら辺りで、撮影しているキッズの中に

キセルで下車して沿線撮影を敢行」する

奴がいる、と同行のキッズを名指しで声高に

主張する子が現れます。

 

無人駅ですから、確かに駅から降りて

撮影して戻って来ると不正乗車、という事に

なるのかも知れません。

 

ただそれを声高に主張した所で

駅員が来る訳でも無く、110番通報をする

訳でも無く。

 

むしろ周囲の空気をギスギスした感じに

するだけの行為となってしましました。

 

実際に駅から降りた子も、ほんまにそれが

キセルなのか我々には判りません。

 

ただただ、ショバの空気を悪くするだけの

歪な正義感という感じでございました。

 

そんな状況の中、大サロが結構な速度で

やって参ります。

 

 

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2020-11-08 9712列車

こちらも再掲となります今回の〆。

 

1回こっきりのHMを掲げて走る大サロを

被り付きで仕留める事が出来ました。

 


この撮影後は新幹線に乗るかわつる氏を

駅まで送り届けるだけでございます。

 

駐車場から出発しようとすると

声高に糾弾するキッズが、キセルをした、と

難癖をつけられた子に詰め寄られている

シーンに遭遇致しました。

 

すわ、暴力沙汰か?と身構えます。

 

流石に暴力を振るう所を目撃致しますと

なんぼ脳が緩いワタクシでも看過する事は

出来ません。

 

が。

 

詰め寄ったキッズは手を出す事もなく

相手が尻尾を巻くのを見ると満足した様で

そのまま仲間たちと立ち去って行きました。

 

やれやれ、事件にならずに胸を撫で下ろして

我々も車を発進させたのでございます。

 

 

昨今、撮り鉄が関わる事件、事故が

以前に比べて厳しい目で注目を集める

状況となりました。

 

公共の場で撮影させていただいている、

そんな意識で謙虚に撮影する事が

大切だと思うのでございますが、若いと

余りそうした事も理解できませんからね…

ワタクシがそんなガキでしたから(汗)。

 

大人として、行動を背中で示したり

せめてやんわりと注意するくらいの温かさで

次世代を育てる事も必要なのかなと、

ここ最近の情勢を見て思うのでございます。

 

手本になる大人が多くいれば、世代を超えて

繋いでいける絆が生まれるのでしょう。

 

そんな大人の一人にワタクシも…

あっ、下品過ぎて無理そうですね(笑)。

 

 

それでは、

この列車へご乗車いただき、ありがとうございました!